【Today’s Essay】夏は突然急激に成長するもんだ
この夏、息子は大きく成長した。
肉体の成長ではなく、心の成長。
今までにないくらい言葉が悪くなり、親に反抗するようになった。
機嫌が悪くなる時もあり、1人の世界に入ることも増えた。
いずれも昨年までの息子にはこんなことなかったんだ。
更には、これらの成長の一つに、母である私を1人の人間として捉えるようになった。
今までの私は、きっと息子にとってなんでもできるスーパーウーマンのような存在。
まるで神様のような存在。
その感覚は、子供ならば誰しも自分のお母さんに感じることだと思う。
なにか言われたりしたの?
息子の何気ないひとことで気付く大きな成長
ある日息子は私にこんなことを言った。
「ママって見かけによらず、縫ったりするの(お裁縫)出来るんだね。見た目は出来なさそうなのに。」
昔はこんなことは言わなかったね。
それはどういうことかと言うと、ママという1人の人間を、他のママと見比べるようになったということ。
- 芸能人の子供が、自分の親は周りと比べるとちょっと特別なんだ…
- うちって他の家と比べて貧乏なのかな…
- 僕ってちょっと変なのかな…
これらも、今まで自分の世界だけで生きて来た感覚が、いつしか外部と自分を比べ始め、自分自身の置かれている状況を認識するようになったということ。
そこに気付き始めて、”じゃあ親の言うことは決して絶対ではないんじゃないか”という風に思い、その考えを口に出し始めたみたい。
”これやっておいて”に対して”別にそれ今やんなくて良くない?”なんて口答えは日常茶飯事…
もちろん無視も平気でするようになったわ。
あまりにも突然の変化で毎日とにかく戸惑い、扱いにくさ満載になった息子。
だけど相変わらず「ママ〜」と甘えてくるところもたくさん。
外を歩く時は手を繋いで来るし、”ママ遊んで〜”って言ってくるし。
だけど、不機嫌MAXの時はとにかく手が付けられない。
子供と一緒に親もアップデート
最初の頃は息子の不機嫌に対応できず、親の権力で押さえつけようとしていた自分がいたの。
だけど、その方法はまるで逆効果。
お互いにとって良いことなんて一つもなかった。
だから親としては対応の仕方に頭を悩ませる毎日だったし、正直息子に腹が立っていた。
その度に、息子が寝た後、息子の小さい頃の写真や動画を見て、昔を振り返る日々。
「あぁ、この時は可愛かったなぁ…」
「またこの時の素直さに戻らないかなぁ…」
確かに、夜寝る前にベッドでよく見ているよねw
ある時、昔の息子を懐かしんでいるところを息子に見つかってしまった、
すると息子はこう言い放ったわ。
「そういうのやめてくれない!?俺だって成長してんだから。」って。
その言葉で私はハッとしたの。
そう!成長しているの!
息子は順調に成長しているの!
私は息子の突然の大きな変化を受け入れられず、正直戸惑っていたし、昔の息子が消えてしまったのかとさえ思っていた。
でも、確かに息子の中には昔の可愛い部分は残っている。
そして、残しつつも間違いなく成長しているんだ。
結局自分の心が息子の成長に追いつけていなかったのよね。
子供の成長って速いけど、45overの大人の成長ってほぼ横ばいだもの。そりゃついていけないわよね。
ひょっとしたら高齢出産あるあるなのかも…
そこに気付いてからというもの、息子への物の言い方や、息子の機嫌が悪い時の対処法も変えてみた。
私には昔から心に留めている言葉があってね、それは…
物事の大半は自分の問題ではなく、相手の問題である。
職場などで機嫌が悪い人に遭遇しても、それは私のせいではなく、相手が勝手に機嫌悪いだけ。
そういう状況に直面したら、大概の人は静かに距離を取ると思う。
つまりは、息子に対してもソッと距離を置いてみることにしたら、大概數十分で機嫌が直ることがわかった!
ここだけの話、今までは
”こんなことで機嫌悪くなりやがって!この軟弱者!一丁前に口答えしやがって!”
なんて思って、私も”キーーーッ!”ってなっていたんですけどね。
しかも、「あぁ、今絶賛成長中なんだなぁ。」と思うと、なんだか心がジーンとしてくるもんだから不思議。
ほんと、人って心の持ちようよね。
つまりは、子供の成長と同時に、私(親)自身も接し方をアップデートし、成長することが大切なんだと痛感。
とまぁ、ここまでネガティブなことばかり書いて来たけれども、ポジティブな成長も見えて来たのです!
反抗期と共に出現したポジティブ成長
息子は一人っ子なため、当たり前だけど兄弟で遊んだことがない。
また、兄弟間の小競り合いや、下の子を面倒見るなんて環境にもない。
しかし、この夏大きな成長として、自分より下の子の相手をしてあげられるようになったのです。
- あの子が”遊ぼー”って言うから遊んであげなくちゃ
- 危ないから見ててあげなくちゃ
- めちゃくちゃ疲れたけど、まだ要求してくるから一緒に遊んであげなくちゃ
- さっき誘われたけど断っちゃって可哀想なことしたから、遊んであげなくちゃ
こうやって見ると、ほぼほぼ”遊んであげなくちゃ”案件ですけれど、いつの間にか自分より小さい子に懐かれ、遊んであげられるお兄ちゃんになっていた。
しかも私にこんなことを耳打ちしてきたわ!
”ママ、子育てって大変なんだね…”ってw
それと同時に、今まで緊張してあまり話せなかったお兄ちゃん達にも自分から遊びに誘えるようになった。
このような成長を垣間見れると親としてとても嬉しく感じるし、自己肯定感がどれだけ大切なのかと痛感する。
自分に自信がなかったり、自分を否定する癖があったりすると、無意識の中に「どうせ自分なんか…」という思考になり、前向きな成長を遂げられなくなるのでは、と思う。
人は1人では成長できないし、社会と繋がり、さまざまな人と触れ合うことで成長できるものだから、自己肯定感の強さはとても重要。
きっとこれからは少しずつ親の手を離れて外の世界で自分自身を試す日々になるんだろうな。
だから家ってものは、外で調子に乗って痛い目に遭った時、安心して帰る場所であればいい。
外で思いがけず嫌な思いをした時、”ちぇっ”と言いながら心を癒す場所であればいい。
昔のように「大丈夫?」なんて怪我をしないようにリスクヘッジをする関わり方は、もう終わりに近づいているのかもしれないな…
ちょっぴりどころかとっても寂しいけれど、どこか親も一緒に成長しないと、子供が成長できなくなってしまうよね。
まとめ
なんだか子供のことになると、止まらなくなってしまう。
だけど、ここら辺で終わりにしなければ。
つまりは、突然の変化に困惑した夏だったけれど、それは決してネガティブなことではないということ。
それを心に留めて、これからも毎日楽しく健やかに過ごして行こう!
とりあえず、これから迎え撃つ”思春期”のことはまだ考えないでおこうにゃ!